【特定産業分野】製造3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)について解説します。

特定産業分野

「製造3分野」における1号特定技能外国人の受入

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製造業で1号特定技能外国人の採用を検討しております。特定技能の製造分野について教えてもらえますでしょうか。

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特定技能における、【製造3分野】(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)については、日本標準産業分類に基づき受入企業の該当性を確認していただく必要があり、ここが非常に肝になります。以前は入管で許可が出ても、協議・連絡会ではじかれるケースが見受けられました。産業分野と事業内容の適合性に注意しましょう。

製造3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)

製造3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)

 

製造3分野の該当性の判断基準

製造3分野において、特定技能1号外国人を受け入れようとする事業所が、日本産業分類に掲げる「産業を行っている」必要があります。ここでいう「産業を行っている」とは、1号特定技能外国人が業務に従事する事業場において、直近1年間で、3分野の産業分類として掲げた産業について、「製造品出荷額等」が発生していることを指します。製造品出荷額等とは、直近1年間における製造品出荷額加工賃収入額くず廃物の出荷額及びその他収入額の合計であり、消費税及び酒税、たばこ税、揮発油税及び地方揮発税を含んだ額のことを指します。

製造品の出荷とは、その事業所の所有に属する原材料によって製造されたもの(原材料を他企業の国内事業所に支給して製造させたものを含む)を、直近1年間中にその事業所から出荷した場合をいいます。また、次のものも製造品出荷に含みます。
ア )同一企業に属する他の事業所へ引き渡したもの
イ )自家使用されたもの(その事業所において最終製品として使用されたもの)
ウ )委託販売に出したもの(販売済みでないものを含み,直近1年間中に返品されたものを除く)

加工賃収入額とは、直近1年間中に他企業の所有に属する主要原材料によって製造し、あるいは他企業の所有に属する製品又は半製品に加工、処理を加えた場合、これに対して受け取った又は受け取るべき加工賃をいいます。

その他収入額とは、上記①②及びくず廃物の出荷額以外(例えば、転売収入(仕入れて又は受け入れてそのまま販売したもの)、修理料収入額、冷蔵保管料及び自家発電の余剰電力の販売収入額等)の収入額をいいます。

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受入れ可能な事業所であるかどうかがわかりません。何をみて判断したらよいですか。

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製造 3 分野(素形材産業、産業機械製造業及び電気・電子情報関連産業)については、日本標準産業分類に基づき該当性を確認していただく必要があります。まず、「日本標準産業分類の大分類 E 製造業の一覧」及び、「説明及び内容例示」から、受入れを希望する事業所で直近 1 年間に「製造品出荷額等」が発生している業種を確認してください。

次に、下記【製造 3 分野における受入れ可能な事業所の日本標準産業分類】をご覧いただき、最初にご判断された業種が該当しているかご確認ください。

製造 3 分野における受入れ可能な事業所の日本標準産業分類

素形材産業

2194 鋳型製造業(中子を含む)
225 鉄素形材製造業
235 非鉄⾦属素形材製造業
2424 作業工具製造業
2431 配管工事用附属品製造業(バルブ、コックを除く)
245 ⾦属素形材製品製造業
2465 ⾦属熱処理業
2534 工業窯炉製造業
2592 弁・同附属品製造業
2651 鋳造装置製造業
2691 ⾦属用⾦型・同部分品・附属品製造業
2692 非⾦属用⾦型・同部分品・附属品製造業
2929 その他の産業用電気機械器具製造業(⾞両用、船舶用を含む)
3295 工業用模型製造業

産業機械製造業

2422 機械刃物製造業
248 ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
25 はん用機械器具製造業(ただし、2534工業窯炉製造業、2591消火器具・消火装置製造業及び2592弁・同附属品製造業を除く)
26 生産用機械器具製造業(ただし、2651鋳造装置製造業、2691⾦属用⾦型・同部分品・附属品製造業及び2692非⾦属用⾦型・同部分品・附属品製造業を除く)
270 管理、補助的経済活動を⾏う事業所(27業務用機械器具製造業)
271 事務用機械器具製造業
272 サービス用・娯楽用機械器具製造業
273 計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具・理化学機械器具製造業
275 光学機械器具・レンズ製造業

電気・電子情報関連産業

28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業(ただし、2922内燃機関電装品製造業及び2929その他の産業用電気機械器具製造業(⾞両用、船舶用を含む)を除く)
30 情報通信機械器具製造業

NC旋盤装置

NC旋盤装置

受入見込数(5年間の最大数)

素形材産業:21,500人
産業機械製造業:5,250人
電気・電子情報関連産業:4,700人

製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会

製造3分野で特定技能外国人を受入れる機関(企業)は、必ず協議・連絡会へ加入する必要があります。
協議・連絡会においては、構成員の連携の緊密化を図り、各地域の事業者が必要な特定技能外国人を受け入れられるよう、制度や情報の周知、法令遵守の啓発、地域ごとの人⼿不⾜の状況を把握し、必要な対応等を⾏います。

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(注意)令和3年2月までは、 初めて特定技能外国人材を受け入れる場合には、特定技能外国人材の受入れた日から4月以内に協議・連絡会への入会が必要とされていましたが、協議・連絡会の入会手続き時に、入管庁に申請した特定産業分野と事業内容の適合性が確認できず、協議・連絡会の入会要件を満たさない事例が発⽣し、特定技能外国人材制度の安定的な運用に⽀障がでていたことにより、令和3年3月1日以降は、 入管庁における在留諸⼿続きの前に、協議・連絡会への入会が必要と変更されました。これにより、入管庁における手続き前に、特定産業分野と事業内容の適合性を事前に確認できるため、より確実な特定技能外国人材の受入れが可能となりました。

協議・連絡会への入会手続きの際は、「製造品出荷額等が発生している」ことの証明として、次のような書類等をご準備いただく必要があります。

【全届出者において、準備が必要な書類(3 点セット)】
①製造品及びその用途が確認できる画像と説明文
②製造品を生産するために用いた設備(工作機械、鋳造機、鍛造機、プレス機等)の画像及び説明文
③事業実態を確認できる、直近1年以内の証跡画像(上記①の製造品の納品書、出荷指示書、仕入れ書等)

【該当者のみ準備が必要な資料】
④請負による製造の場合は、『請負契約書の写し』
⑤権利等の関係で、製造品等の画像を提出できない場合は、『製造品の画像提出不可の理由書』(様式自由)
⑥その他、製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会から確認の過程で追加提出の指示があったもの(初回届出時は不要)

製造分野特定技能1号評価試験

1号特定技能外国人は製造3分野に「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」を有していることが求められており、当該技能水準を確認するうえで「製造分野特定技能1号評価試験」の合格が必要になります。ただし、業務区分に応じ製造各分野別運用要領に記載された職種・作業にかかる技能実習2号を良好に修了した者については、必要な技能水準を満たしているものとして、技能試験が免除となります。

試験区分:19試験区分(鋳造、鍛造、ダイカスト、機械加工、金属プレス加工、鉄工、工場板金、めっき、アルミニウム陽極酸化処理、仕上げ、機械検査、機械保全、電子機器組立て、電気機器組立て、プリント配線板製造、プラスチック成形、塗装、溶接、工業包装)

製造3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)

製造3分野(素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業)

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